オ・ジファンの兵役逃れ【ソン・ドンヨルの温情?】請託禁止法違反とは?

何かとおさわがせの韓国スポーツ界にまた火種が。

韓国紙の中央日報電子版によると

ジャカルタ・アジア大会を制した野球韓国代表の宣銅烈(ソン・ドンヨル)監督(55)について、韓国プロ野球・LGの呉智煥(オ・ジファン)内野手(28)を請託によって選抜した疑いがあると報じた。

宣監督がアジア大会代表チームを選抜する過程で球団側関係者、あるいは第三者の請託を受けて呉を選抜したという。

ソン・ドンヨル監督といえば、中日ドラゴンズでも活躍した韓国野球界のレジェンド。

絶対的なクローザーとして日本でもファンが多く、人物的にも評判のいい名選手でした。

その、ソンドンヨル監督に一体何が?

オ・ジファン(呉 智煥)

生年月日 1990年3月12日-
年齢 2018年9月現在、28歳
出身地 全羅北道群山市
高校 京畿高等学校
身長 186 cm
体重 80 kg
所属 LGツインズ

選手情報

投球・打席 右投左打
ポジション 遊撃手
プロ入り 2009年 1次ドラフト
年俸 2億9000万ウォン(約2900万円)
背番号 2

2008年AAA世界選手権韓国代表として金メダルを獲得して、翌2009年にプロ入り。

2010年のIBAFインターコンチネンタルカップ韓国代表にも選ばれています。

 

韓国の兵役免除

韓国と北朝鮮は、現在は停戦中ということなので、正式には戦時下です。

そんなこともあり、韓国の男性は徴兵の義務を有しているのです。

兵役は約2年。

30歳の誕生日までに入隊することが義務付けられているので、スポーツ選手にとって選手生活の最も充実した時期を2年間兵役に就くことになるのです。

そしてたびたび話題になる、スポーツ選手の徴兵免除規定は次の通り。

アジア大会での金メダル獲得者

オリンピックでのメダル獲得者

WBCやワールドカップのベスト4のときには、世論の後押しによって兵役免除になるなど特例が認められることもあります。

※現在はワールドカップはベスト8で免除。

 

この「世論の後押し」が、韓国では非常に重要なのです。

さて、オ・ジファン選手ですが、本当に不当な選抜だったのでしょうか。

 

オ・ジファンは代表選手に値するか?

まずプロ入り後の成績を確認しましょう。

年度別成績

年度 安打 本塁打 打率
2009 1 0 111
2010 85 13 241
2011 33 2 212
2012 115 12 249
2013 113 9 256
2014 104 8 262
2015 138 11 278
2016 110 20 280
2017 91 8 272

2018年シーズンは、現在のところ 本塁打10本、打率.283ということなので、例年通りから少しいいくらいの成績ですね。

ショートというポジションですので、打撃成績だけで判断はできませんし、ショート守備がよいならば、この打撃成績は立派という見方もあります。

日本でもアメリカでも、現在は打てるショートがスターになっていますので、その意味では物足りなさは感じる成績ですね。

しかし、繰り返しますが「守備力がよければ選抜されてもおかしくはない」とは思います。

逆に言えば、打撃力では選抜に値しないということではありますが。。。

 

実は、野球選手は、兵役の期間中でも警察野球団に入隊することでプレーを続けることが可能です。

オ・ジファン選手は、2016年シーズン終了後に警察野球団の入団テストを受けています。

しかし、左腕に「no pain, no gain」というタトゥーが入っていることを理由に不合格となっています。

 

規定では

タトゥーの大きさは、身体の各部位に見える面で20%越えてはならない。

この規定に照らし合わせれば、不合格の理由にはならないのではないかと当時話題になりました。

現在28歳のオ・ジファン選手にとって、残された時間は2020年3月の誕生日までの1年半。

次回のWBCは2021年なので、このアジア大会が兵役免除のラストチャンスでした。

 

しかも、

アジア大会に韓国はプロのオールスター軍団を派遣するのに対して、最大のライバル日本はアマチュアの社会人選抜。

台湾もプロとアマチュアの混合チームなので、大会前から金メダルを獲得する可能性は非常に高いだろうといわれていました。

そんなビッグチャンスなので、兵役を控えた、具体的には20代後半の選手は代表選手に選出されるかどうかは、非常に大きな問題。

圧力をかけたというより、人のいいソンドンヨル監督の情に訴えてメンバーに入れてもらったとしても不思議ではありません。

 

ちなみに、アジア大会でのオ・ジファン選手の成績ですが、日本戦について確認します。

 

スーパーラウンド 8月30日

出番なし

決勝戦 9月1日

8回裏に代走で出場。

 

他の試合についても、先発出場した試合は1試合もありません。

途中出場については、細かいスコアを入手できませんでした。

あまり戦力にはなっていなかったのは事実のようです。

 

請託禁止法違反容疑とは

2015年3月に国会で可決。

公職者、公務員、政府関連機関・公共機関の職員、私立・国公立など全学校の教職員、大学病院の医師・看護士、マスコミ関係者が対象。

・職務(または配偶者の職務)と関連がある人から、1回あたり3万ウォンを超える接待を受ける

・1回あたり5万ウォンを超えるプレゼント・中元・歳暮を受け取る

・1回あたり10万ウォンを超える祝儀・香典を受け取る

職務と関連がある人から規定を超える接待や金品を受け取った場合は、受け取った金額の2~5倍を過怠料として賦課する。

職務と関連がない人から受け取っていい金品は100万ウォン未満。

これを超える金品を受け取った場合、3年以下の懲役または3000万ウォン以下の罰金を課される

出典:wikipedhia

 

韓国社会では、いい悪いは別にして、伝統的に法律よりも心情が優先される社会という側面があります。

ソンドンヨル監督が、警察野球団の不合格が不当であったのではないかとことも合わせて考えると、「これが兵役免除のラストチャンス」という事情を考慮して選抜したとしても、それは十分にあり得るのではないかと思います。

 

兵役義務は必要なのか

今回の問題の根底には、韓国の男性にとって兵役義務が人生の中で非常に重い義務になっていることがあります。

もちろん、本心では兵役につきたくない人はたくさんいます。

それでも逃れることはできない、

だから、不当に兵役を逃れる人は絶対に許せない!

韓国社会では、兵役逃れは絶対的な悪なのです。

 

今回の野球代表は、大会前から日本や台湾の選手構成から考えて、ほぼ金メダル獲得が確実視されていました。

本当に実力で日本や台湾を上回っているのならばともかく、相手がトップ選手を派遣しないなかでの金メダルの価値に疑問を持たれています。

事実、トップチームは前回のWBC予選では、アジア地区予選で敗退して本大会に出場さえできていません。

 

さらに、兵役免除のために選手選考もベストチームではなく、20代の兵役義務をまだ果たしていない選手を中心に編成されているということに批判が集まっていたという事情があります。

本当の実力は、ベストメンバーだと日本はもちろん、台湾にも勝てないのに、2軍、3軍相手に勝って兵役を逃れようとしている

 

「法治」よりも「人治」の国で、法律よりも世論が優先されるお国柄ですので、世論が批判の矛先を向けることが何より怖い。

 

そこで考えてみました。

韓国の兵役義務は本当に必要なのでしょうか?

休戦中であり、現在は融和ムードですがいつ何時、戦闘を仕掛けてくるかわからないという事情はあります。

しかし、日本でも

「安倍晋三は憲法を改正して徴兵制を敷こうとしている」

という荒唐無稽なデマを流す輩がいますが、現代の軍隊は高度にハイテク化しているために、わずか2年程度の兵役で実戦の役に立つ兵隊を育てることは不可能といわれています。

役に立たないどころか、足手まといになるとも。

陸続きの北朝鮮、同じ民族で容易に見分けがつかないスパイや民兵の存在などを考えると、やはり兵役は必要という考え方もわからなくはないですが。。。

 

韓国スポーツ界、いろいろなことがありますね。

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