宮坂力ノーベル賞受賞なるか。他の候補者も【受賞者一覧】

今年のノーベル賞の発表を前に、受賞が有力視される世界の研究者22人をアメリカの学術情報サービス会社「クラリベイト・アナリティクス」が発表しました。

日本からは化学賞で、桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授(64)が「ペロブスカイト太陽電池」の研究で候補として名前が上がっています。

宮坂力 特任教授コメント

ペロブスカイト太陽電池の研究がものすごい勢いで広がっていることから、ノーベル賞への道もあるのかなと考えていましたが、実用化には数年かかると思うので、非常に早い反応に驚いています。

この技術は日本が発見したのに、欧米や中国、韓国などで研究に火がつき、日本があとから追いかける状況になってしまいました。

現在は、マラソンでいう先頭集団にようやく上がってきた状況なので、若い研究者に、もっとこの分野に参加してもらうとともに、私自身も努力していきたい。

 

宮坂 力(ミヤサカ ツトム)

出典:www.imart.co.jp
所属 桐蔭横浜大学
部署 大学院工学研究科 医用工学専攻
職名 教授
学位 工学博士(東京大学)

1981年に、東京大学大学院工学系研究科修了し、富士写真フイルム株式会社に入社。

足柄研究所主任研究員として研究していました。

2001年に退社し、ソーラーシミュレータ 太陽電池(色素増感・ペロブスカイト)の開発をめざすために、2004年にペクセル・テクノロジーズ株式会社を設立します。

2005年から、東京大学大学院総合文化研究科教授を兼務。

2013年より、JST-ALCA研究開発プロジェクトチーム代表として研究活動をしています。

 

受賞歴

2013年5月 日本学術振興会175委員会 イノベイティブPV賞 ペロブスカイト型太陽電池の研究開発
2012年5月 日本写真学会 学術賞 フレキシブル色素増感太陽電池の研究
2009年3月 GSCネットワーク 文部科学大臣賞 印刷技術によるプラスチック色素増感型太陽電池の開発と教育・啓発活動
2002年 化学技術戦略推進機構アカデミアショーケース賞
2005年 Science American 50(2004-2005年)受賞

ペロブスカイト太陽電池

ペロブスカイト太陽電池とは、「ペロブスカイト」と呼ばれる特殊な結晶の構造をした物質を材料にした太陽電池で、次世代の太陽電池として注目されています。

ペロブスカイト構造とは
立方晶系の単位格子をもち、立方晶の各頂点に金属Rが、体心に金属Mが、そして金属Mを中心として、酸素Oは立方晶の各面心に配置している。
(出典:wikipedia)

出典:www.spring8.or.jp

宮坂先生の研究室で生まれた成果ですが、世界中の研究者が実用化を目指し開発競争に参入しています。

近い将来に、シリコン製太陽電池を超える可能性があるといわれています。

出典:www.asahicom.jp

 

ペロブスカイト太陽電池の特徴

エネルギー変換効率が大幅アップ

2009年当時の3.9%から、2016年には最大21.0%にまで向上しました。

 

薄くて軽い

1マイクロメートルにも満たない厚さで、金属板などの電極に塗るだけで太陽電池ができる。

非常に軽く薄いため、折曲げたり、半透明にすることも可能です。

 

低価格化が可能

印刷技術によって、低温で作製できるため、低価格化が期待されています。

 

応用範囲が広い

服やかばんに太陽電池を貼り付けて、パソコンや医療用の機器を動かすことができる。

柔軟で色もカラフルなので、現在のように屋根に設置するだけでなく、窓や外壁に組み込んで、施設全体を太陽電池で囲むことも可能。

人工衛星などへの応用も期待できる。

 

ペロブスカイト太陽電池の課題

耐久性

短時間での劣化を防ぐことが最大の課題です。

 

その他の課題としては

微量に含まれている鉛を永久に封じ込めること。

大型化すること。

 

次のページでは、その他の日本人のノーベル賞候補。

これまでのノーベル賞受賞者について


PAGE TOP