400mリレー【世界陸上ロンドン2017】メダル獲得なるか!予想オーダー[決勝進出]

2017年8月13日

陸上競技の花形は、何と言っても4×100mリレー

リオデジャネイロ五輪での日本チームの銀メダルが記憶に新しいところですが、ロンドン世界陸上でもメダル獲得を期待されています。

引用:i0.wp.com

<続報1>日本チーム決勝に進出

<速報>日本チーム銅メダル獲得!

予想オーダー

事前のオーダー予想で有力だったのは

1走 サニブラウン・ハキーム
2走 飯塚翔太
3走 桐生祥秀
4走 ケンブリッジ飛鳥

しかし、ここにきてサニブラウン選手が、右太もも裏のハムストリングに張りがあるとのことで、回避の可能性が高いようです。

サニブラウンの回避により、現在有力とされているのが、サニブラウンの代わりに、多田修平を入れるというもの。

1走 多田修平
2走 飯塚翔太
3走 桐生祥秀
4走 ケンブリッジ飛鳥

自己ベストは、サニブラウン10.05、多田修平10.08。

今大会でも、100mで自己ベスト10.05を出して、200m決勝に残ったサニブラウンの欠場は大きいように思われます。

 

しかし、実際のところはそれほどの戦力ダウンにはならない、いや逆にプラス面さえもあるという見方もあります。

実は、多田修平選手のスタートのうまさにはかねてより定評があり、現役ではナンバーワンと評価されています。

多田修平100M9秒94・国内初の9秒台【動画】速さの秘訣は?公認10秒08【動画】もあり

 

そして、もう1つ。

サニブラウン選手がなぜ1走を予定されていたのかといえば、スタートの良さ、200mも走るのでコーナリングを苦にしないことももちろんなのですが、実はバトンパスが下手。

日本の生命線であるバトンパスが上手くできず、最悪リレーメンバーから外れるのではないかとまで言われていました。

実は、予想オーダーの4人の中で外れる可能性の最も高かったのはもともとサニブラウンだったのです。

それに対して、スタートがうまく、バトンパスも無難にこなせる多田選手との交代ですので、走力の差を補って余りあるとの声もあります。

 

ところがここにきて、もう1つのオーダー案が提案されています。

実は補欠として帯同していた藤光謙司選手の状態が良く、調子が上向きなのです。

引用:nowearth.net

藤光謙司は自己ベストこそ10.23と劣りますが、かねてよりバトンパスの上手さには定評があります。

そこで、この藤光謙司を2走に入れて、アンカーの4走をケンブリッジ飛鳥に変えて飯塚翔太を回すという案です。

1走 多田修平
2走 藤光謙司
3走 桐生祥秀
4走 飯塚翔太

何と100m代表3人のうち、2人が入らないというこのオーダー。

本当に大丈夫なのか?

 

しかし、実はケンブリッジ飛鳥選手もサニブラウンほどではないにしてもバトンパスが苦手な選手なのです。

アンカーには一番走力のある選手を持ってくるのがセオリーなので、リオオリンピックでも、当初は自己ベストが最も速い桐生祥秀がアンカーの予定でした。

しかし、ケンブリッジ飛鳥のバトンパスがうまくないことから、バトンパスの負担が少ないアンカーをケンブリッジ飛鳥にしたといわれています。

バトンパスは渡すだけの1走、もらうだけの4走に比べて、2走、3走は高い技術が必要になるのです。

 

ケンブリッジ飛鳥の調子が現地でも今一つ上がってこないことまで考え合わせれば、この交代は十分にあり得ます。

ただし、リオでの経験があるのであくまでも当日の調子によってということになるのではないでしょうか。

 

日本のお家芸・アンダーハンドパス

リレーのバトンパスの主流は、バトンをもらう走者が手のひらを上向きにしてまっすぐ後に腕を伸ばす「オーバーハンドパス」

小学生のリレーでもこの方式ですね。

昨年のリオオリンピックでの4×100m決勝は、日本を除く7ヵ国すべてがオーバーハンドパスでした。

 

腕を後ろにまっすぐ伸ばすので、そのリーチの分だけ距離が稼げるのが一番のメリットです。

外国人の長身でリーチも長い選手同士でのバトンパスなら、なおさらです。

 

デメリットは、バトンを受け取る走者が腕を後ろにまっすぐ伸ばすという動作は、肩や肘の関節を捻じ曲げた無理な体勢を強いられることです。

実際にこの動作をするとわかりますが、肩から肘にかけてが突っ張る感じになり、走るのとは無関係な無駄な力が入るのがわかります。

陸上短距離は体にいかに無駄な力を入れないで、リラックスした状態で走るかが重要です。

少しでも体に余計な力が入ると体の動きが固くなってタイムが落ちるといわれています。

オーバーハンドパスは受け渡しはしやすいが、バトンパスの瞬間にスピードが一瞬落ちてしまうことが最大のデメリットです。

 

日本は、2000年のシドニーオリンピックまでは世界と同じオーバーハンドパスでした。

1996年のアトランタオリンピックでは予選落ちした日本チームでしたが、2000年のシドニーオリンピックでは、

伊東浩司・朝原宣治・小島茂之・末續慎吾

というかつてない強力メンバーをそろえて上位を狙っていたのです。

そして、見事に決勝に進出して6位。

 

それまでの低迷期を考えれば十分な結果でしたが、これだけのメンバーをそろえてもメダルには遠く及ばない。

そこで、1996年に現役を引退した高野進コーチによって、アンダーハンドパスの採用が提案されました。

1990年にフランスチームがアンダーハンドパスを使い4×100mリレーにて世界記録を樹立してその有効性が話題となりました。

バトンを受け取る走者の腰ほどの高さで下向きに開いた掌にバトンを下から差し入れるアンダーハンドパスは、難易度が高く、本格的に取り入れる国は少なく、現在では世界トップレベルで採用しているのは日本とフランスのみです。

腕を後ろに無理に伸ばす必要がないアンダーハンドパスは、バトンを受け取る走者が走るフォームのままバトンタッチが可能です。

つまり、バトンタッチ時の減速が最小限で済むというのが最大のメリットです。

デメリットとしては、低い位置でバトンを受け渡すので、オーバーハンドパスよりも前後の走者が接近する必要があり、受け渡すときの走者間の距離がオーバーハンドパスに比べて短くなるので不利です。

そして、もちろん技術的に難しいのでちょっとしたタイミングのずれが即バトンミスにつながり、最悪の場合はバトンを落としてしまうリスクが高いです。

 

アンダーハンドパス採用後の成績

採用した直後のカナダ・エドモントンでの世界陸上では、

松田・末続・藤本・朝原のメンバーで38.96の4位

以下、オリンピックの結果

2004年アテネ 末續慎吾、朝原宣治、土江寛裕、高平慎士 4位
2008年北京 塚原直貴、末續慎吾、髙平慎士、朝原宣治 銅メダル
2012年ロンドン 飯塚翔太、江里口匡史、高平慎士、山縣亮太 4位
2016年リオ 山縣亮太、飯塚翔太、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥 銀メダル

見事な好成績を残しています。

 

しかし、オリンピックと比べると、世界陸上でのリレーの成績は実は振るわず

2003年パリ 6位
2005年ヘルシンキ 8位
2007年大阪 5位
2009年ベルリン 4位
2011年大邱 予選敗退
2013年モスクワ 6位
2015年北京 予選敗退

まだ一度もメダルをとったことがありません。

この差は何なのでしょうか?

 

アンダーハンドパスの難しさ

私は個人的に、この結果こそがアンダーハンドパスの難しさだと考えています。

オリンピックは、すべての陸上選手にとって最大の目標となる大舞台です。

この大会のために長期間の合宿をして、バトンパスの練習も繰り返し行います。

その練習量は他国をはるかに上回るといわれています。

引用:www.sankei.com

世界陸上はオリンピックの前後の年に行われる大会。

オリンピック翌年は新旧交代の時期で、次のオリンピックを目指してのスタートの年。

オリンピック前年は選手としても、オリンピック出場権がかかるので自分の個人種目優先になるのはやむを得ないところです。

つまり、オリンピックに比べれば、世界陸上では個人種目での調整を犠牲にしてバトンパスの練習を繰り返して熟成させる時間が足りないのではないでしょうか。

 

アメリカとジャマイカのリレーは?

4×100mリレーの金メダル候補は、アメリカとジャマイカで間違いないところ。

 

アメリカ

長い期間で見れば間違いなく世界一の選手層を誇る世界一の陸上短距離王国です。

今回も走力では日本を間違いなく上回ります。

にもかかわらず、男子4×100mリレーでの金メダルは2000年のシドニーオリンピックを最後にありません。

世界陸上でも、2007年の大阪大会が最後です。

実はアメリカはバトンパスが下手なのです。

リオ五輪でも、1走から2走へのバトンパスでテークオーバーゾーン前に2走の手がバトンに触れたということで失格。

これ以外にも、実力的には断トツの金メダル候補だったのに、バトンを落としてしまうということが度々あります。

アメリカのような個人主義の国では、個人競技である陸上選手は自分の個人種目でのメダルを取ることがすべて。

リレーは「速い選手をそろえれば勝てるだろ」という感じで、バトンパスの練習はあまりやりません。

リオでは史上初めて、バトンミスをしないアメリカに日本が先着するという歴史的な快挙が演じられましたが、やはりよく見るとアメリカはバトンパスでスピードが落ちる。

なので、走力でリードしても、その差をバトンパスで失っています。

 

ジャマイカ

ボルトのラストレースとなる4×100mリレーですので、是が非でも金メダルをとりに来るでしょう。

そして、日本ほどではないにしてもバトンパスは無難につなぎます。

そう、圧倒的な走力があるので、バトンパスはミスをしないことが最も大事で、無難につなげばやはり金メダルに一番近いことは間違いありません。

正直なところ、バトンパスを無難につながれたら日本が勝つ要素はほとんどありません。

しかし、ボルトも明らかに全盛期を過ぎ、少しでもバトンパスにもたつくところがあればチャンスがないとは言えません。

 

頑張れニッポン!

<続報1>日本チーム決勝に進出

予選1組に出場した日本は、ややバトンが詰まる、つまり渡す走者と受ける走者の間が短くなりすぎてしまいましたが、3位でゴール。

予選は3着+タイム順に2チームが決勝進出のため、全体の6位で決勝進出を決めました。

1組の1位アメリカ、2位イギリスにはやや水をあけられてしまった予選でしたが、決勝への展望はどうでしょうか?

予選結果

1位 アメリカ 37.7
2位 イギリス 37.76
3位 ジャマイカ 37.95
4位 フランス 38.03
5位 中国 38.2
6位 日本 38.21
7位 トルコ 38.44
8位 カナダ 38.48

選手のコメント

1走:多田修平
スタートがあまり合わなくて、全体的にいまいちだった。バトンの部分でもちょっと駄目なところがあった。いいパフォーマンスができるよう調整したい。

2走:飯塚翔太
バトンもまだ修正点がある。かなりタイムを縮められると思う。自分の仕事をもう一回確認していけば、メダル争いに絡んで、いい走りができる。

3走:桐生祥秀
練習よりみんなが走れていて、バトンがちょっと詰まったところがある。そこをうまくやれば、タイムをさらに上げられると思う。

4走:ケンブリッジ飛鳥
すごくバトンが詰まってしまった。バトンも走りもまだまだ改善できる。(決勝は)しっかりそれぞれが自分の走りをしたい。

 

決勝展望

まず予選はメンバーから見て安全につなげば決勝には残れるという計算は当然あったはずです。

なのでバトンミスによる敗退というリスクを最低限に抑えて、バトンを受ける側の飛び出しを遅らせていた印象があります。

飛び出しを遅らせればバトンが詰まってスピードに乗れないのですが、バトンを落としたりミスで失格などのリスクは低くなります。

そして、実際にどのタイミングで飛び出すべきなのか、そのタイミングは実際のレースをしてみないとつかみにくいところはあります。

予選では安全につないで、決勝では勝負をかけて思い切って早めに飛び出すのではないでしょうか。

3回のバトンパスで上手くつながれば、おそらんく中国とフランスは抜けると思います。

上位3チームはもともとの走力が違うので、正直なかなか難しいですが、ご存知のようにアメリカはバトンミスが多いチームですし、ジャマイカはやはり全盛期は過ぎている印象はある。

もしかしたら地元イギリスの金メダルという線も大いにあると思います。

日本は何とか、上位3強の1角を崩すことが出来れば。。。

 

決勝は12日午後9:50(日本時間13日午前5:50)

念願の世界陸上初のメダル目指してがんばれニッポン!

<速報>日本チーム銅メダル獲得!

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