森慎二コーチ急死【溶連菌による敗血症】多臓器不全とは?恐ろしい病気の予防法。

2017年7月5日

森慎二(埼玉西武ライオンズ)投手コーチが6月28日午後0時10分、多臓器不全のため福岡市内の病院で死去しました。

父親が語ったところによると

「本人の死因に関しては、毒性の強い溶連菌の感染による敗血症でした。最後に(福岡の病院で)本人と話をしたのは山口から駆けつけていた私だけ。母親とお嫁さんは東京からだったから間に合わなかった。手術室に入る前、本人は少し手などはむくんでいたけど『行ってくる』と普通に話をしていたぐらい。まさかそれが最後の会話になるとは思わなかった」

出典:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170704-00000034-tospoweb-base

溶連菌の感染による敗血症については、こちらの記事をご覧ください。

溶連菌の感染による敗血症とは?森慎二さんの命を奪った恐ろしい病気【水虫からも発病?】

森コーチが体調の異変を訴えたのは、亡くなるわずか3日前の6月25日。

デーゲームのヤフオクドームで午前9時半すぎに球場入りした後に、福岡市内の病院へ向かい、そのまま入院しました。

球団から病気療養が発表されたのが、27日のこと。

その翌日に帰らぬ人となりました。

森 慎二(もり しんじ)

出典:twitter_shinji.pg
生年月日 1974年(昭和49年)9月12日
没年月日 2017年6月28日(享年42)
出身 山口県岩国市
身長 189 cm
体重 88 kg
高校 山口県立岩国工業高等学校

選手情報

投球・打席 右投左打
ポジション 投手
プロ入り 1996年 ドラフト2位
社会人野球 新日本製鐵光
新日本製鐵君津
プロ野球 西武ライオンズ (1997 – 2005)
石川ミリオンスターズ (2009, 2013 – 2014)
監督・コーチ歴 石川ミリオンスターズ (2009 – 2014)
埼玉西武ライオンズ (2015 – 2017)

1997年 プロ入り1年目から中継ぎとして好投し、ストッパーとしても活躍。

6勝2敗9セーブの好成績で、チームのリーグ優勝に貢献しました。

150kmを超える剛速球と落差の大きなフォークボールが武器で、奪三振率が高く、通算成績でも投球回数を上回る奪三振数を誇る。

その後も、リリーフ投手として活躍し、

2000年にはストッパーとして自己最高の23セーブ、防御率1.83の好成績をあげる。

2002年~2003年には2年連続で最優秀奈勝次投手のタイトルを獲得しました。

2005年に西武ライオンズを退団。

メジャーリーグ挑戦のために渡米し、デビルレイズとメジャー契約を結ぶも、右肩痛のために、2007年に契約解除。

メジャー登板はかないませんでした。

2009年 BCリーグの石川ミリオンスターズの選手兼任投手コーチとして現役に復帰。

翌年には監督に就任します。

投手としては2年間で20イニングの登板にとどまりましたが、チームは2011年と2013年に独立リーグチャンピオンに輝くなど、指導者としての手腕を発揮します。

2015年 ついに埼玉西武ライオンズに二軍投手コーチとして復帰を果たす。

2016年からは一軍投手コーチに昇格。

3年連続Bクラスと低迷するチームの投手陣立て直しに手腕を期待されていました。

42歳という若さもあって、選手やスタッフの兄貴分として人望も厚かったといいます。

 

森慎二・現役成績

年度 登板 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 奪三振 防御率
1997 38 6 2 9 57.2 61 3.28
1998 52 8 8 5 111 110 3.81
1999 41 5 8 0 113.1 128 4.61
2000 58 5 6 23 78.2 101 1.83
2001 28 5 4 1 46 52 3.91
2002 71 6 7 1 78.1 102 2.07
2003 61 7 4 2 70 92 2.31
2004 34 0 3 4 49 49 4.59
2005 48 2 5 5 17 49 60 4.22
NPB通算 431 44 47 50 17 653 755 3.39
2013 9 0 0 0 5.1 6 6.75
2014 14 0 0 0 14.2 13 2.63
独立リーグ通算 23 0 0 0 20 19 3.6

(出典:wikipedia)

 

プロ野球関係者のコメント

鈴木球団本部長

「前の日まで元気にしていた。病気の兆候などは分からなかった。急だった」

辻監督

「ショックです。数日前まで優勝を目指して一緒に戦っていた仲間だから…。つらい」

田辺球団本部チームアドバイザー

「昨年チームが苦しい時に上(1軍)に上がってきてくれ、ブルペン担当で頑張ってくれた。まだ若い。これからというのに…。非常に残念です」

潮崎2軍監督

「これから西武ライオンズを強くしていくための力になってくれる人だった。残念です。知らせを聞いた時言葉を失った」

ロッテ・伊東監督(西武での現役時代にバッテリー)

「心配していたが、まさかこうなるとは思っていなかった。あまりにも早すぎてショックを受けている。」

元ソフトバンクの松中信彦氏

「(体調不良の知らせを聞いて)電話したんだけど、つながらなかった。いつも電話したら返信があるんだけど、なかったからおかしいなと思って心配だった。先週も一緒にこっちで食事をして飲みに行ったので、まさかこんなことになるとは…。一番かわいがっていた後輩だったので、本当に残念。信じられない」

ソフトバンク・松坂大輔投手

「(入院されていることは)聞いていた。大丈夫だと聞いていたが、それを聞いて2、3日くらいして(訃報の)連絡がきた。今もそうだが、実感がないというか…。年も近かったので、入団した時から弟のようにかわいがってもらって、面倒を見てもらった。いまだに信じられないというか、受け入れられていない

 

ファンの反応

現役時代の動画

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それでは、ここからは、森慎二さんの命を奪った、「多臓器不全」について調べてみました。

 

多臓器不全(たぞうきふぜん)

人間には、生命維持に必要な次の7つの重要な臓器があります。

腎臓 、 肝臓 、 心臓 、 血液系 、 消化器系 、 神経系 、 呼吸器系

これら7つのうち複数の臓器の機能が障害された状態のことを「多臓器不全」といいます。

現代救急医療の最大の課題のひとつとされています。

「多臓器不全」は、発症から症状の進行が急激に進むため、森さんのように突然死を起こすこともある怖い病気です。

 

多臓器不全を起こす原因

感染症の悪化

尿路感染、肺炎、外傷、術後侵襲、腹部内感染などが感染経路となって、体内の細菌が爆発的に増殖した場合。

あるいは、免疫機能に問題がある場合などに、菌やウィルスが全身に蔓延して、敗血症と呼ばれる段階になってしまいます。

この状態で何も治療しないとさらに重症化、複数の臓器に多大なる炎症反応が起きるようになります。

これが多臓器不全につながります。

 

飲酒や喫煙

過度な飲酒や喫煙を続けると、膵炎から多臓器不全を起こすリスクがあります。

膵炎になると消化液を必要以上に作りだしてしまうため、余った消化液で自分自身の体の粘膜や細胞を溶かし、溶かされた部位に炎症反応が起こます。

その結果、多臓器不全を合併してしまうことがあるのです。

 

出血を伴う大きな傷

傷口は、菌やウィルスが体内に侵入する経路となります。

傷口に強い菌やウィルスが付着したまま放置しておくと、菌やウイルスが体内に侵入し敗血症を起こし、多臓器不全に陥ることがあります。

 

治療や体調不良による免疫低下

特に体調不良で、免疫機能が低下している状態の時などは要注意です。

健康な人であれば免疫低下を起こすことはまずありませんが、極度の疲労や栄養失調から免疫低下状態になると、菌やウィルスに感染しやすく撃退しにくい状態になってしまうことがあります。

またガンの治療の一環として抗がん剤治療を行っている人も免疫低下を起こすことがあります。

 

ひどい便秘

便秘によって、腸内に便が多量にたまった状態を放置しておくと、腸閉塞、消化管穿孔という病気になることがあります。

腸閉塞は、腸が詰まり便の通り道がなくなってしまう病気で、ひどい場合には手術を行うこともあります。

これをきっかけにして多臓器不全になることもあります。

 

多臓器不全の主な症状

多臓器不全に陥る原因として特に多い、敗血症から起こす多臓器不全の症状は次の通りです。

 

最初は強い寒気、震え、高熱

鎮痛剤や鎮静剤が効きにくく、どんなに体を温めても寒気が収まらず、それらが治まると、その後かなりの高熱が出ます。

ずっと高熱が出ているのではなく「寒気と震えの時期」「高熱」を何度も繰り返すような状態です。

※場合によっては同時に起こることもあります。

 

頻脈、呼吸回数の上昇

体の中に侵入した細菌やウィルスによって、臓器機能が低下してくると、体はそれに抵抗しようと、酸素や栄養をいつも以上に消費します。

その結果、頻脈や呼吸回数の上昇などの症状が現れます。

 

尿量の変化と心不全、血圧低下

さらに症状が進んでくると、腎不全や心不全の状態になり、尿量が徐々に減少し、ついには全く尿が産生されない状態になります。

また、重度の不整脈や血圧低下から、失神や錯乱状態になることもあります。

 

黄疸や痒み

敗血症が重篤化すると、肝機能障害が起こります。

初期では皮膚が黄色くなり、症状が進行すると眼球の白い部分も黄色くなってきます。

 

粘膜からの出血

鼻血や下血、吐血、血尿などですが、食物や便の通り道である消化管からの出血が多くなります。

また、出血が止まりにくくなることもあり、ひどい場合には人工呼吸器を使ったり、輸血が必要になります。

 

多臓器不全の治療法

多臓器不全は、全身に炎症を起こす疾患であるため、SIRS「全身性炎症症候群」と呼ばれて、原因となる疾患を特定することから治療が始まります。

 

多臓器不全が起こっている状態はすでに重体であり、生命の危機状態にあります。

一刻も早く、入院して治療を開始しなければなりません。

 

一般病棟では管理が難しいため、ICUといった高度医療を提供する場所での入院になります。

入院期間、最低でも1か月以上かかることが多いようです。

その間はほぼ寝たきりの状態で過ごすことになるため、治療後のリハビリもとても大事です。

 

多臓器不全の生存率

7つの臓器のうち、いくつの臓器の機能が損なわれてしまったのかによって生存率は大きく異なります。

仮に、7つの臓器のすべてがに障害があれば、生存率は限りなく0%に近くなります。

逆に障害された臓器が、2つまでであれば死亡率は0%に近くなります。

ただし、この場合も、早期発見し、早期治療を開始することが大切です。

重篤化してしまうと、2つの臓器の障害でも死に至ることはあります。

 

ある調査によると、障害臓器が4つ以上になると、1つ増える度に急激に死亡率が上昇するという結果になるそうです。

もしも、少しでも自覚症状を感じたら、必ず専門医に早期診断を受け治療を開始しましょう。

 

多臓器不全の予防法

免疫力を高めて自然治癒力向上

健康体で、免疫機能が正常に機能している限りは、菌やウィルスが、体内に侵入してきても、重篤化することはありません。

適度な運動とバランスのよい食事、規則正しい睡眠を心がけ免疫力を高めていきましょう。

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血液量不足にならない食事と運動

免疫力を下げるものの一つに、血液量不足があります。

対策としては、食事に良質なたんぱく質をとり、腹八分目を心がけるようにしましょう。

食事後数時間で「お腹がすいた」という感覚が得られるくらいがベストです。

意識して空腹時間を作るようにしましょう。

また、足は第二の心臓と呼ばれるほど重要な部分です。

直立歩行をする人間は、血液が徐々に下半身に溜まってきます。

これを上半身に戻す役割をするのが足の筋肉です。

血液がうまく戻らないと、血圧低下を起こすことがあります。

ウォーキングやジョギングなどで、筋力アップに努めましょう。

 

飲酒喫煙は適度に

過度な飲酒と喫煙は膵炎の原因となってしまいます。

また体の抵抗力を下げ、感染症にもかかりやすくなってしまいます。

出来れば、禁酒禁煙。

少なくとも、適度な量を守るようにしましょう。


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