S状結腸がん・初期症状、治療法、生存率など。《蓮実重臣さん死去》

2017年9月30日

蓮実重臣さんが、6月18日午前7時15分、「S状結腸がん」のため東京都文京区の病院で死去されました。

また、2013年には、タレントの向井亜紀さんが「S状結腸がん」の極秘手術をしていたことがありました。

S状結腸という聞きなれない臓器について、そして、「S状結腸がん」について調べてみました。

S状結腸とは

S状結腸とは大腸の一部。

(出典:http://kcch_colo-surg.umin.jp/about/colorectal_cancer.html)

排泄される便が一時的に溜められる場所で、一定量までたまると直腸に送られて排便されます。

便が溜められる場所なので、S状結腸がんにかかった方の多くが、慢性的な便秘症など排便に問題を抱えていたというケースが多いようです。

ただし、医学的に便秘症とがんの関連性はまだ確認されておらず、研究途上というところのようです。

長さは約15cm。

直腸に向かってS字にカーブしているので、この名がつけられました。

便が溜められる場所なので、痩せていて便秘症の方の中には、左腰前あたりがポコッと浮き出ているような場合もあります。

 

S字結腸がんとは

S字結腸がんとは、大腸がんの一種です。

大腸がんは、「国立がん研究センター」の2016年がん罹患数予測によると、全がんの中で1位。147,200人となっています。

これは全がんの約15%近くにもなります。

その大腸がんは発生部位によって分類されるのですが、日本赤十字社の調査によると、その発生率は

直腸 0.379
S状結腸 0.343
上行結腸 0.104
横行結腸 0.07
盲腸 0.059
下行結腸 0.045

となっています。

つまり、S状結腸がんは全がんのうちの約5%ほどを占める代表的ながんだといえます。

 

S字結腸がんの初期症状

S字結腸が比較的肛門に近いため、主な症状としては、「血便」「下血」などが多いようです。

出血するために、本人が目視で判断することも可能なのですが、痔と勘違いしてしまうことも多いようです。

痔との明らかな違いとしては、「残便感」「下痢」「便秘」など排泄に問題を抱えている場合が多いということです。

ただし、一般的に大腸がんは、初期の自覚症状がほぼないと言われますが、S字結腸がんも同様です。

痔と勘違いして放置され、がんと分かったときには、すでに治療が困難なほどに進行してしまっている場合も少なくありません。

確実に早期発見するためには、定期的ながん検診しかないと思われます。

また、痔かな?でも便秘や下痢もひどいと感じるような場合は、念のために専門医に受診されることを強くお勧めします。

 

S字結腸がんの治療方法

一般的に、がんの治療法は、外科手術、放射線療法、化学療法があります。

S字結腸がんも含めて、大腸がんの最も有効な治療法は外科手術ですが、体への負担も大きくなります。

ただし、がんの進行具合にもよりますが、外科手術でがん細胞を取り除くことによって、根治が可能です。

また、早期発見によって、がんがリンパ節に転移していない状態であれば、開腹手術を回避して、内視鏡手術や腹腔鏡手術によって、がん細胞を取り除くことも可能な場合があります。

 

早期の大腸がんは、内視鏡治療で切除が可能

内視鏡は、先端に小型カメラとライトが付いた、細長い管状の形をした手術器具です。
肛門から入れて、大腸の内部をモニター画面に映し出すことができます。
画面を見ながら手術器具を手元で操作して腫瘍を切り取れるので、治療にも使われます。
内視鏡治療は、体への負担が比較的軽く、入院期間が短くてすむなどの利点があります。

内視鏡治療は、がんが大腸の壁のもっとも内側にある粘膜にとどまっている場合(ステージ0)と、粘膜下層まで入り込んでいても(ステージⅠ)、浅いところにとどまっている場合に行うことができます。
大腸の粘膜には痛みを感じる神経がないので、切られても痛みは感じません。

(出典:http://www.daichougan.info/treatment/endoscope.html)

目安としては、がんの直径が2cm以内、がんが粘膜下層の浅い層(1mmまで)にとどまっている場合のようです。

 

大腸がんの新しい手術治療(腹腔鏡下手術)

腹腔鏡手術とは「腹腔鏡」というテレビカメラでおなかの中をみながら行う手術のことです。従来の「おなかを切る手術」は開腹術と呼びますが、腹腔鏡手術は開腹術と比べて非常に小さな創で済むために患者さんの術後の痛みが少ないこととそれにより回復が早いことが一番の長所です。胆石などに対しての腹腔鏡下胆嚢摘出術は約20年前に始まりましたが現在では標準手術となっています。

(出典:http://www.jfcr.or.jp/hospital/cancer/type/colon/004.html)

この腹腔鏡手術というのは、最近の大腸がん治療の分野で最も進歩した技術だと言われています。

 

日本一ののがん治療と言われる「がん研有明病院」によると

以前は大腸がんの手術では、病気の進行度にかかわらず、腹部を大きく切開し(通常は15cm以上)、病変部位の大腸とリンパ節を摘出して、腸と腸とをつなぎ合わせる操作を行っていました。

しかし、腹腔鏡手術では、腹部にできる創は、腹腔鏡を挿入するための穴、手術器具を挿入するための穴、切除した大腸を摘出するための小切開(通常は5cm程度)だけになりました。

 

S字結腸がんの生存率

大腸がんでは進行具合をステージで分類します。

ステージは1,2、3a、3b、4の5段階に分かれます。

ステージ1 早期
ステージ2 リンパ節への転移なし
ステージ3a リンパ節への転移3個以下
ステージ3b リンパ節への転移4個以上
ステージ4 他の臓器への転移あり

ここでは、がん研有明病院での2005~2008年の結腸がんの5年生存率を見てみましょう。

ステージ1 0.95
ステージ2 0.88
ステージ3a 0.89
ステージ3b 0.6
ステージ4 0.23

ステージ4になると極端に5年生存率が落ちることがわかります。

これは手術等による根治が難しくなり、再発の可能性が高くなるためです。

何より早期発見、早期治療です。

定期検診をお忘れなく。


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