夫源病・予防法と対処法、なりやすい妻、理解しない夫のチェックリスト。受診するなら何科?【石蔵文信】

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夫の定年退職を機に、妻が体調を崩す。

妻がうつ病になり、夫はその原因がわからない。いや、知ろうともしない。そればかりか、「何をやっているんだ」と叱責すらする。

最後には夫の存在そのものに強い不満を感じ、強いストレスとなって妻の自律神経やホルモンバランスを乱し、さまざまな体調不良を引き起こします。

上沼恵美子さんも、夫が定年退職をして、四六時中一緒にいる生活の中で患ってしまったそうです。

熟年離婚の原因にもなっている、この体調不良の原因を調べてみました。

夫源病(ふげんびょう)

夫源病は、50~60代の女性に多く見られる症状ですが、20~30代の奥様にも見られるのだそうです。

夫源病の症状

夫源病の症状は更年期障害の症状とよく似ています。

  • 頭痛
  • 胃痛
  • めまい
  • 耳鳴り
  • 動悸
  • のぼせ
  • イライラ
  • 不眠
  • 気分の落ち込み

など人によって症状も程度もさまざまです。

 

更年期障害との違い

夫源病の初期の頃は、自分でも気が付かないで「更年期障害なのでは?」と思いがちです。

夫源病と更年期障害の違いで最もよくわかりやすいのは、原因となる夫とのつながりの有無です。

  • 夫が家にいるときに症状が出る
  • 夫からの何か言われた後に症状が出る
  • 外出した時や、一人で家にいるときには症状が出ない
  • 外出している夫の帰宅予定時間が近づくと症状が出る

思い当たることがあるときは、夫源病を疑いましょう。

それでは、どんな女性が夫源病になりやすいのでしょうか?

 

夫源病になりやすい女性

ストレスによる体調不良ですので、ストレスや不満を自分の中にため込み、何か嫌なことがあっても「自分が悪いからだ」と考えてしまうようなタイプの女性の方がより発症しやすい傾向があります。

夫源病になりやすい女性かどうかをチェックしてみましょう。

  • 自分のことを真面目だと思う
  • 自分は我慢強い方だと思う
  • 食事や家事は妻の役割だと思う
  • 子どもの教育は自分の責任だと思う
  • 世間体を気にする方だ
  • 離婚は絶対にしたくない
  • 強く言われると言い返せないタイプだ

これら、いわゆる良妻賢母のタイプの女性は、夫の態度によっては夫源病になりやすいタイプと言えます。

3個以上あてはまるようなら、可能性あり。

5個以上なら要注意です。

相手に対して不満があっても家庭内に気まずい空気が流れるようなことは嫌なので、「これくらいは、自分さえ我慢すればいい」と我慢をしてしまう。

専業主婦の場合は、夫に経済的に依存をしていることもあり、言い返すことができず、中途半端に反撃を試みようものなら相手の言動もエスカレートしがちです。

それでは、逆に妻を夫源病にさせてしまうような原因となりやすいのは、どんな男性なのでしょうか?

 

妻を夫源病にさせてしまいやすい夫

夫源病の最大の問題点は、病気の原因となっている夫自身が、妻の体調不良の原因が自分だとは夢にも思っていないということ。

下手をすると「何で家事をさぼっているんだ」「気持ちの問題だろう」と冷たくあしらってしまいがちです。

定年退職後などある程度高齢の男性が原因となることが多いのですが、仕事ではそれなりの役職について部下がいる、あるいは数年前までそうだった年代ですね。

仕事では部下を叱責し、自分の言うことには絶対服従があたりまえ。

その感覚を家庭でもそのまま持ち続けている場合が多いようです。

在職中は、仕事とプライベートは分けてバランスをとっていたのが、退職して1日のすべてがプライベートになったとたんに、家庭内でも上司のように振舞ってしまうのです。

それでは、どんな夫が夫源病の原因となりやすいのか、チェックしてみましょう。

  • 人前では愛想がいいが、家では不機嫌になる
  • 上から目線で話をする
  • 家事に手は出さないが口やかましい
  • 自分が稼いで家族を養ってきたという思いが強い
  • 「ありがとう」「ごめんなさい」の言葉が言えない
  • 妻の予定や行動をしつこくチェックする
  • 仕事以外の友人や趣味が少ない
  • 妻の行動をコントロールしたがる
  • ちょっと家事をしただけで「自分は家事をやっている」とアピールする
  • 人前でパートナーをけなす

10個中、5個以上あれば可能性あり。

7個以上なら要注意です。

次に、夫源病にならないための対策を考えてみましょう。

 

夫源病にならないための予防法 <妻>

現在は夫源病ではなくても、妻として気をつけた方がいいことはどんなことでしょうか?

夫源病にならないことを考えた場合、家庭内の問題を次のように考えるのは危険です。

  • 自分に原因があるんだ
  • 自分が変われば解決できる

 

予防法として意識したいのは

  • 自分自身のストレス発散法を覚える
  • 外出する機会を積極的に作る
  • 喧嘩にならない程度に自分の主張を正直に伝える

基本的には、自分は自分、夫は夫でそれぞれの世界をもって、お互いを尊重する関係作りを心がけるのがいいです。

 

夫源病にならないための予防法 <夫>

妻が夫源病にならないために、夫として日常で意識しておくことはあるでしょうか?

この記事に興味をもって、ここまでを読んでいる時点ですでに、夫源病に対する理解があるのでしょうが、まずは夫源病に対する理解をすること。

妻の気持ちを理解することから始まります。

そのうえで、次のことを心がけてみましょう。

家庭内であいさつをする
「おはよう」「おやすみ」を毎日言っていますか?

感謝の言葉を伝える
「ありがとう」はすべてを解決する言葉です

素直に謝る
「ごめんなさい」の一言で相手は気が済むものです

記念日を一緒に祝う
結婚記念日、誕生日は必ず家で祝いましょう

曜日を決めて食事を作る
「今日は食事を作らなくていい」が気持ちのゆとりになります

妻が髪を切ったら「髪切ったね」という
気が付かないという場合もありますが。。。

他人の前で妻をほめる
褒められて恥ずかしいと思っても、嫌だと思う人はいない。
これが出来たら夫源病とは無縁!

 

正直なところ夫としては、「恥ずかしい」「いまさら何を」という気持ちでしょうが、そこを克服しましょう。

 

夫源病チェックリスト

それでは現在、妻が夫源病になっているかどかをチェックしてみましょう!

ご夫婦御一緒にどうぞ。

  • 結婚記念日、誕生日は毎年祝う
  • 世間体が気になる
  • 「ありがとう」「ごめんなさい」をいわれない
  • 仕事や家事に手を抜かない
  • 夫に強く言われると反論できない
  • 夫が上から目線でものを言う
  • 夫は、外と家とでは妻に対する態度が違う
  • 夫は仕事以外の友人や趣味が少ない
  • 夫は命令口調でいうことが多い
  • 夫が妻の外見の変化に気が付く
  • 妻が外出すると、夫が不機嫌になる
  • 夫は運転すると性格が変わる

半分以下なら大丈夫。

6~8個なら要注意

9個以上なら夫源病の疑いあり

 

夫源病になってしまったら

夫が原因で大きなストレスを感じて、心や体のバランスが崩れていると感じたら、段階的に次のように対処をしましょう。

1.夫に気持ちを伝え、夫源病への知識を持ってもらう。

「自分の体調不調はあなたが原因だ」

そんなことを突然言おうものなら・・・と不安に思う気持ちはあるでしょうが、夫の方が理解を示してくれれば、解決に多きく近づきます。

2.夫との関係に少し距離を置く

精神的にも物理的にも、意識的に少し距離を置くことでパートナーのありがたさがわかるなど、自分の気持ちの整理がつきやすくなり、関係の再構築ができるようになります。

3.夫の自立を促す

家庭のことは妻がするものだという意識を少しでも変えてもらうことを促しましょう。

例えば、

  • 夫の身の回りの世話はしない
  • 食事の準備をお願いする

問題はそこまでやっても、聞く耳を持たない夫だった場合。

最後の手段は

「離婚」をちらつかせる

それでもダメだったら・・・

本当に離婚を考えることも排除しないという覚悟が必要でしょう。

 

夫源病で医療機関に受診する

夫源病が疑われる場合、医療機関に受診することも考えましょう。

「こんなことで医者にかかるなんて恥ずかしい」

その気持ちがさらに病状を悪化させます。

何でも自己解決をしないことです。

そこで困るのは何かを受診するればいいのかということ。

基本はストレスに対処する「心療内科」

そのうえで、症状によって

  • 頭痛やめまいなら、脳外科・神経内科
  • 吐き気や胃痛なら、胃腸科・内科・消化器科

なども考えられますが、まずは心療内科で受診して、ドクターの指示に従ってください。

 

夫源病を命名した先生

夫源病とは、男性更年期外来で、中高年の原因のわからない体調不良を長年診察してきた石蔵文信医師が見つけ、命名した病名です。

石蔵 文信(いしくら ふみのぶ)

引用:otonano-shumatsu.com
生まれ 1955年
出身 大阪府
高校 大阪府立高津高等学校
大学 三重大学医学部卒業
専門 循環器科専門医
職歴 国立循環器病センター医師
大阪厚生年金病院 内科医長
大阪警察病院循環器科 医長
アメリカ・メイヨークリニック・リサーチフェロー
大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授
大阪樟蔭女子大学学芸学部健康栄養学科教授

2017年4月より
大阪大学人間科学研究科未来共創センター 招へい教授

石蔵文信先生は、循環器科専門医で、全国でも珍しい「男性更年期外来」を担当するなかで

「診察をしていく中で、うつ病の男性を支えている奥様の存在に注目しました。夫を看病する妻の体調管理は重要な課題です。そこにも気を配るべく、夫婦揃ってのカウンセリングや治療を始めました」

 

石蔵文信先生の著書

男のええ加減料理

男性が家事の中で比較的取り組みやすい料理を積極的に行うことで夫婦関係を改善し、夫源病の対策となると考えて、「男のええ加減料理教室」を主宰しています。

 

電子書籍
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